家を売りたい-9

税金の問題をクリアしたことで、いよいよ、任意売却に向けての行動が始まります。
今月から住宅ローンの支払いを止めることになります。

住宅ローンの支払いを止めると言いましたが、実際のところ、税金の支払いや
じわじわと増えている支出のため、すでに、毎月の住宅ローンを全額支払える状況には
ありませんでした。

業者の担当者からは、滞納が始まると当たり前のことですが銀行から連絡が入ります。
と言われ、この連絡にきちんと対応するように言われました。
相手も人間ですので心証を悪くする行為は慎むようにということです。

そして、銀行から連絡が入るたびに業者の担当者に連絡するように言われました。
これは、銀行の行動を把握するために必要であるということです。
また、郵便が届いたら同様に連絡がほしいということでした。

担当者からこの期間に連絡が取れなくなってしまう方が非常に多いと聞かされました。
それは、ほかに相談して良い条件を出されてしまったり、銀行からの連絡におびえてしまい
電話にでることが怖くなったり、だんだんと面倒になってしまったりと、いろいろ理由が
あるようです。

担当者は、ほかに相談してそちらに変えることは自由なので、その場合は連絡をかならず
くださいと言われ、銀行の担当者はお仕事として連絡をしているので決して怖がることは
ないこと、これからの生活再建のため面倒がらずに行動してくださいと言われました。

また、任意売却の販売活動に入ると、いつ売れるかということを正確につかめないので、
引越をする準備を整えておいてほしいと言われました。
引越代の不安がありましたが、住宅ローンの支払いを止めるわけですから、そちらを
貯えておくように心がけることにしました。

家を売りたい-8

いつもの有給休暇であれば、家族でどこかにでかけるときなどに使うので、
楽しい思い出ばかりですが、きょうは違います。

市役所に到着し、固定資産税課の場所を受付で確認し向かいました。
窓口で名前を告げると担当のE氏が現れました。
やや厳しい表情で着席されたので、こちらの緊張も高まってきました。

E氏から現状をたずねられ、今後の見込みを聞かれました。
また、すでに差押を行ったとも伝えられました。

わたしは、現状、あらゆる支払いに困窮していること、自宅の売却を検討していること、
月々わずかづつであれば固定資産税の支払いができることを伝えました。
また、余裕のあるときは増額して支払う意思もあることを伝えました。

これは、業者の担当者からもらったアドバイスをもとにしました。

これらを伝えると、E氏は、わかりましたと言い、毎月1万円づつ返済することを
約束してほしいと言いました。
わたしは、約束をかならず守ると言い、話し合いはこれで終わりました。

あっけないといえばそれまでで、今まで逃げていたことがバカバカしく思えてきました。
義務のあることから逃げることはできないので、その義務を果たせない事情を話すことで
打開策が見つかることがあることを再認識しました。

後日、業者の担当者もこのE氏に連絡を取り、売却の際に差押を解除してくれると
言われたとのこと。
これで売却に向けて、障害がひとつ取り除かれました。

家を売りたい-7

この担当者から、つぎに、滞納状況について聞かれました。

住宅ローンの滞納は、まだありません。

税金の滞納はどうかと聞かれました。
税金?わたしは、サラリーマンなので税金関係は会社がすべて処理してくれていると
こたえました。
担当者は、そうですね、所得税などは会社で処理してくれているでしょうけれど、
固定資産税はどうでしょうか?と聞かれました。

税金とは、固定資産税のことだったのです。
恥ずかしながら滞納していますとこたえました。

担当者は、どれぐらいの期間、どれぐらいの金額を滞納しているのかと、続いて聞いてきます。
この1年ほどで、金額にして15万円ほどとこたえました。
さらに、役所から何か言ってきていないかと聞かれ、電話があったが払えない状況であることを
役所の担当に伝え、その後、連絡があっても無視しているとこたえました。

担当者からは、悪い状況です。と言われました。
役所にもよるのですが、少ない金額でも強硬な手段をとることもあり、これから任意売却を始めようとするなら、かならず越えなければいけないハードルになってくると言われました。
少しづつでも払うことはできないのですか?と聞かれ、月々1~2万円ほどであれば払えると
こたえました。

担当者からは、任意売却をするしないにかかわらず、税金の支払いは免れることができないので、来週中に役所に行ってかならず相談するように言われました。
どのような回答が得られるかわかりませんが、放置してしまうことが状況を悪化させてしまうことだけは間違いなさそうなので、連絡を入れ有給休暇を使って役所に出向くことになりました。

家を売りたい-6

家を買ったときは、考えもしなかった売るということ。
そして、あまりにも無知でした。

もちろん、買ったときのように、普通に売ることができれば何も問題はないのですが。

買うときは、買うことばかりを考え、金利や手数料、そして税金のことなどにまったく
考えが及んでいなかった自分を恥じるばかりです。

思えば、住宅ローン以外に毎月、毎年かかってくる費用が家計を圧迫していたように
感じます。

さて、任意売却を選択せざるを得なくなったわけですが、前回お話ししたとおり、
業者選びに苦労しました。
そして、ある業者を選択することになりました。

その業者は、「どうして支払いがきびしくなったのか」ということを聞いてきました。
何となく払えなくなってしまったというのが正直な答えでしたが、やはり、きちんと考えずに
買ったことが原因で、毎月、毎年かかってくる費用などが家計を圧迫していたことが原因だと
答えました。

しかし、その業者の担当者は、最初はきちんと払えていたわけですから、それだけが原因とは
思えないと言います。
たしかに、住宅ローンを組んでから10年ほど経ちます。支払いがきびしくなったのは、
この1年ぐらいなので、この業者の言うことはもっともです。

よく考えてみると、いまのご時世なので給料はそれほど上がっていません。
そして、家以外のことにお金もかかるようになっていました。

簡単なことでした。支出に対して収入が追い付かなくなっていたのです。
担当者からこれからの収入見込みをたずねられました。
とても状況が改善されるような収入の見込みはないと答えました。

このようなやりとりをしているとき、最初はなぜ関係ないことを聞いてくるのだろうか、
と思いました。
他の業者は、では売却のお手伝いをしましょうとすぐに売るという提案をしてきたのですが。

少しばかり対応の違うこの担当者に任せようと思ったのは、この時でした。

家を売りたい-5

ピックアップした5社に電話をかけてみて気づいたことがありました。

不動産業者が任意売却を取り扱っているところと、コールセンターのようなところが任意売却を
取り扱っている業者を紹介してくれるところがあるようです。

どちらが良いかは、一概に言えません。
前者の多くは、任意売却の対応をしてくれる担当者と直に話ができます。反面、守備範囲がその
業者が対応できる範囲に限られてくることがあるようでした。
検索するときに地域を入れていたので、まったく違う都道府県が出てくることはありません
でしたが、2社から担当できない地域と言われ断られました。

後者は、対応エリアが広く、任意売却について一般的な話を聞くことができました。しかし、
任意売却の対応をしてくれる担当者とは、その場で直に話すことができないので、細かな点に
ついての確認を取ることに苦労し、後日、担当者と会って確認するしかないとうことでした。

どちらを選んでも一長一短がありそうなので、業者であるかコールセンターであるかにこだわらず、話をしっかりと聞いてくれて、解決方法について提案をしてくれる業者を選ぶことにし、
あらためて、検索をし直して違う5社を選んでみました。

最初の電話と違い、選ぶポイントを絞ってみたので分かってきたことですが、
とにかく、家を売ることだけしか言わないところがあるということです。
こちらの質問にあまり答えてもらえず、とりあえず会いましょうという対応で不信感でいっぱいになりました。
このようなところは、早々に話を切り上げました。

また、質問に対してほとんど明確な回答がもらえないところもありました。
すべての質問に明確な回答があるとは思いませんが、ここでは、今後のことがまったく
分からないということになってしまいました。
こちらも、早々に話を切り上げました。

結局、4社目にお願いすることになりました。
理由は、一方的に話をされずにまず「状況をしっかりと確認」してくれたこと、そして、その
「状況に応じた提案を複数」してくれたことが決め手になりました。

家を売りたい-4

任意売却の業者選び。
これは、たいへん難しいことでした。

駅前を歩いているだけでも、不動産会社がたくさん見つかります。
個人で経営しているところ、CMでよく見かけるチェーン店、など。
でも、「任意売却のご相談うけたまわります」などと看板を出している不動産会社を
見かけることはありません。

結局、インターネットで探すことになりますが、あらためて、任意売却ということばで検索
すると、大量のホームページが見つかります。

多くがフリーダイヤルや、メールでの相談を受け付けていたりと、すぐさま相談に対応
してくれる体制を設けているところばかりです。
最初、とりあえずどういうものかを聞くときは、それほど気にしていなかったのですが、
実際に頼むとなるとかなり迷います。

そうなんです。相手の顔も見えない状態で決めていかなければならないわけです。
一方では、ネガティブな相談なので顔が見えないことは、入り口のハードルを下げて
くれることになるのですが、相談してばかりではなにも解決しないので、いずれどこかに
決めなくてはいけません。

そこで、依頼をする業者を選ぶために、いろいろな言葉で検索してみることにしました。
「任意売却」、神奈川県に住んでいるので「任意売却 神奈川県」、神奈川県でも
横浜市に住んでいるので「任意売却 横浜市」、〇〇銀行から住宅ローンを借りている
ので「任意売却 〇〇銀行」、そして2か月後には払えなくなりそうなので、
「任意売却 払えない」「住宅ローン 払えない」等々、考えられる言葉を検索しました。

その中で、どの言葉を選んでも出てくる業者、地域を入れたときに出てくる業者などの
特徴が見えてきました。
それぞれのホームページを見て、まず5社をピックアップして電話をかけてみることにしました。

家を売りたい-3

次に説明されたのは、金融機関が任意売却を認めてくれても、売れるまで待ってくれない
ということでした。

ふつうの売り方であれば、売れるまで待つことができます。
しかし、そのためには、売却が決まるまでの間、ローンを払い続ける必要があります。
また、固定資産税や、マンションであれば管理費等も払い続ける必要があります。

任意売却を金融機関が認めてくれたとしても、それは、滞納状態が前提のおはなしなので、
その状態をいつまでも続けたまま、金融機関が待ってくれるはずもありません。

一番長く販売活動を認めてくれる金融機関でも、6か月間が限度ということでした。

では、6か月売れない状態が続くとどうなるのかとたずねると、最終的には、競売で処理
されてしまうということでした。

やはり、任意売却をすることを選んでも、かならずうまくいくものではないとうことでした。

そもそも、家を買うと決めたのは、自分や家族ですし、現金一括で購入できるわけもなく
金融機関でローンを組んで購入するということを決めたのも、自分や家族です。
借りたお金を約束通り返せなくなったわけですから、リスクがともなうのは当然のこと
なのだと思いました。

しかし、2か月後ぐらいには、もう住宅ローンを支払える状況ではないことがわかっている
ので、任意売却を選択することを決め、家族に話をして同意を得ました。

さて、つぎに迷ったのは、どの業者を選べばいいのかということでした。

家を売りたい-2

家を売りたいけど、住宅ローンを全部返すことができない。
不動産会社に相談して、初めて分かったことでした。

その時、住宅ローンの残額を正確に覚えていたわけではないのですが、査定をしてくれた担当者
が出してくれた金額は、残額にはほど遠い金額でした。

買った時から下がっていくということは、何となく見聞きしていたのですが、いざ自分のこと
となると、けっこうショックでした。

さて、そうはいっても、とある事情で仕事を辞め、転職で収入が半減するため、家を維持する
ことができません。どうしても売らなければならないのです。

そう担当者に告げると、「任意売却」という方法で売ることができると聞いたことがあるが、
詳しい内容までわからないということでした。

自宅に戻り、インターネットで「任意売却」と検索してみるとたくさんのホームページが見つかりました。いくつかのサイトを見てみると、「住宅ローンの支払いに困ったときに」とか「競売になる前に」というような言葉が見つかりました。

もう、2か月後には、住宅ローンの支払いにまでお金が回らないことが分かっていたのですが、
一方では、どうにかして住宅ローンを払っていこうと考えていました。

しかし、まず、相談をしてみようと思いインターネットで検索した任意売却の相談センターに電話をかけてみました。
そこで聞いてみると、任意売却をするためには、住宅ローンが事故債権化(支払不能な状態)
していることが必要ですといわれました。
要するに、滞納状況になければならないということでした。

銀行などの金融機関に、この人は返済が困難であるということを認識されて前に進めることが
できるものということでした。
結果、信用情報(俗にいうブラックリスト)に登録され、しばらくの間は、借り入れ等ができなるなるとも説明されましたが、収入が半減することが分かっているので、これを受け入れることにあまり抵抗はありませんでした。

家を売りたい

家を売りたいが住宅ローンを全額返済することができない。

じゃあ、売るのをあきらめて、そのまま住んでいこうか。という選択ができればいいのですが。

家を売るということには、ひとそれぞれの理由がありまして、マイナスの理由から売らなければならない、という場合があります。

転職やリストラで、病気やケガで、離婚が原因で等々。
そして、残念なことは、ほんの一部をのぞいて住宅ローンを全額返済できる値段で売ることができないケースがたいへん多いことです。

家(不動産)を売るときは、住宅ローンを借りている場合、全額を返済しなければなりません。
ほんとうは、抵当権とかいう法律にかかわるものがあるから、ということがかかわって、全額を返済しなければならない、ということつながっていくことになるのですが。
とにかく、全額返済する必要があるということになるのです。

でも、転職やリストラ、病気やケガのように収入が断たれてしまった、収入が減ってしまったという場合は、よほど余力や貯蓄がないと支払いを続けていくことは困難でしょうし、家を売るにしても、足りない部分を現金ですぐに足すことができるなどということは、ほとんど聞いたことがありません。

このような場合に、足りない部分を足りないままにして、家を売ることができる方法が任意売却売却という方法です。

しかし、任意売却は、魔法の売却方法ではありません。
足りない部分を足りないままにして、わたしも家を売らせてください。といってみても
何も動きません。
それは、任意売却は、少し条件があるからなのです。

次回は、そのことについて見ていきたいと思います。

家を売る動機

そもそも、家を売る動機はなんでしょう?
せっかく、買った家を売るということですから、それなりの理由があると思います。

一般的には、住み替えでしょう。
便利なところに住み替える。家族が増えたのでもっと広い家に住み替える。
マンション住まいから戸建て住宅に住み替える。など。

これらの場合、仕事も順調で、経済的にも余裕があって、家族関係も良好で。
プラスのイメージで家を売るというものです。

ところで、同じ家を売るということに変わりはないのに、なぜ「任意売却」というもの
があるのでしょうか。

さきほどの、プラスのイメージではなく、それぞれのひとが抱えているいろいろな理由から家を売らなければならないというものなのです。

勤め先の業績不振で給料が減ってしまった。勤め先をリストラされて職を失った。
病気やケガで働けなくなってしまった。など、収入にかかわるもの。

離婚することになった。親族間の折り合いが悪くなった。
など、家族関係にかかわるもの。

このようなことが原因で家を売ることを考えるケースでは、任意売却がかかわってくることが数多くあります。

それでも、運よく任意売却にならずにすむこともあります。
それは、住宅ローンをもう払い終えている。住宅ローンは残っているが売却すればローンを全額返済することができる場合です。
この場合は、マイナスのイメージで家を売ることになっても、お金の問題はほぼ残らないと考えてよいでしょう。

しかし、家を売りたいが住宅ローンを全額返済することができない。
このような場合は、どのようになるのか。次回、考えていきたいと思います。